2019/3/10 妊娠34週で息子を死産

今はただ、もがくしかってない

家族3人での時間

夜、旦那が病室に来てくれた。
ナースコールを押して、はるを病室に連れて来て貰う。

「家族3人で過ごしたい」と助産師さんに伝えた。

初めて家族3人で過ごす時間。

代わりばんこではるを優しく抱っこする。
じっくりと息子の姿を見てみた。

おでこの広さ。
唇の薄さはパパそっくり。
特に驚いたのが足の形で。
足の指の形が本当にパパそっくりだった。

それを見たパパは、
「(まさに)俺の足じゃん!」って。笑

「産まれて初めて抱っこしたのはパパだから」

はるを抱っこしながらパパは言った。
お姉さんに子供がいる為、パパは抱っこ慣れしてる。
それに比べてママは抱っこ初心者だ。
母親学級での講習を受けたとはいえ、ちゃんとした抱っこは人生で2回目。いまだにおぼつかない。笑

その後、しばらく3人で過ごした。

たとえ僅かとはいえ、過ごせた家族3人での時間。
嬉しかった。幸せだった。

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病室に来た旦那との会話。
何を話したのか。
麻酔の影響もあり、細かい内容はほとんど覚えてはいない。
けれども彼は言っていた。

「何の為に仕事してんのか分かんねぇから」

「『アンタがしっかりしないといけないんだから!』って言われたし、皆んな『気をしっかり』って言うけど……無理だよ……」

「当事者以外には分からないんだから」

「無駄にしないように、この子の為に、この子の分まで生きて、お互いがお互いを支え合っていこう」

「100%悪いなんて無い。お互いに悪い所もあった。
今は考えられないけれど、次はこうならないように気を付けよう」

「看護師さんも皆んな泣いてた」

「やれる事はある。
死を、受け入れて。受け止めて。
寂しくないように見送る、送り出してあげよう」

旦那は泣いていた。
その姿を見て私もまた泣いた。
ベットの上から動けない私は泣いている旦那の傍にもいけない……

旦那は私を病院に運び、死産となった後、そのままその日の仕事に行っていた。

人と接する仕事の為、無理矢理にも笑顔を作っていたと思われる。
それが、どれだけ辛かったか。
どれだけ苦しかったか。
しんどかったか。
辛くて悲しくて苦しくて。
私は本当にただただ泣く事しかって出来なかった。

その日の夜は旦那もそのまま病室に泊まってくれた。