2019/3/10 妊娠34週で息子を死産

今はただ、もがくしかってない

息子に会う

その日の午後。
看護師さんがやって来て言った。

「赤ちゃんに会いますか?」

「会いたいです!」

私は即答した。
まさか赤ちゃんに会えるなんて思ってもいなかった。
はるに会いたい。
本当にただそれだけ。
はるに会う事に何の躊躇いもなかった。

ガラガラと音を立てて、新生児用のベットに寝かされ病室に連れて来られたはる。
黄色の帽子と白い服を着せて貰ったその姿を見た瞬間。

可愛い、と思った。
涙が出た。

「抱っこしてみますか?」

尋ねた看護師さんに頷いて、恐る恐る抱いてみる。

抱っこ初心者のママ。
見よう見真似、母親学級で習った事を思い出しつつはるを腕に抱く。

重かった。
予想以上に重かった。

同時になんだか信じられなかった。
お腹の中ですくすくと育っていたはる。
私は1980gという未熟児として生まれた。
そんな私を超え、とうとう2000gを超えた時、
「とうとう2000gを超えた!ママを超えたよ!」と、LINEで旦那に報告し、自分でもおおいに喜んだのを今でも鮮明に覚えている。
こんなに大きな子が私のお腹の中に居たなんて……

可愛くて可愛くて愛おしくて。
重くて、命の重さが腕にのしかかるようで。
申し訳ないという感情が湧き上がって。
また泣いた。

ちゃんと産んであげたかった……
本当に、本当にごめんね……

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その時に旦那に送ったLINEの内容。

『はむちゃんに会ったよ。
唇の薄さはパパそっくりだった。笑』

『確かに。笑
これから行くから3人で少し過ごそう』

『了解。
じゃあ、一回看護師さんに戻して貰うね』

この時、我が子に会った時間はおよそ30分位だった。