2019/3/10 妊娠34週で息子を死産

今はただ、もがくしかってない

退院の日 ①看護師さんの優しさ

 

明日の朝には
はるはお空に還ってしまう
行かないで
行かないではるくん
お願いだからどうか
ママの傍に居て

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日付けが変わった真夜中。
またはるを連れて来て貰った。
ドライアイスの関係上、長くは一緒に居られない。
病院で過ごす最後の夜。
ほんの僅かな時間だったが、はると一緒にベットで眠る事が出来た。

もう一度、ナースコールを押して看護師さんを呼ぶ。
はるを連れて帰って貰う際、看護師さんが言った。

「私が少し傍に付いてますね」と。

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朝方。また早朝に目が覚めた。
朝焼けをはるに見せてあげたい。
そう思い、またはるを連れて来て貰う。
連れて来てくれたのは、夜中と同じ看護師さんだった。

「はるくん、ずっとディズニー聞いてたんだよねー」

看護師さんは言った。
どうやら彼女は本当にはるの傍についててくれたそうで。
ずっと音楽を聴かせてくれていたんだとか。
看護師さんのその優しさが、本当にすごくすごく有り難かった。

それから看護師さんに手伝って貰って、はるの身体を拭いてあげて。

ラジカセを借りて音楽を聴かせてあげる。

看護師さん曰く、男の子はアコースティックギター、女の子はピアノが好きらしい。

男の子っていうのもあるけど、はるはたぶん、ギターの方が好きだと思う。
ママとパパがロックが好きだから。
車で出掛ける時も、歩いて買い物に行く時も、台所で料理をしながらも。
いつもロック系の音楽を聴いていたから。……て、あんまり関係無いのかな?

アコースティックギタージブリを聞きながら、君を抱っこして、ママも癒される。
あーなんかほんと、幸せだなあって。
ココにパパも居てくれたら良かったのになって。

腕の中にすっぽりと収まる君はまるでただ眠っているだけのようで。
君の寝顔を見ていると何だかママまで眠くなって来る。

一人で別の個室にいたはる。
寂しかったよね、
ごめんね、ごめんね……

時間が許す限り、沢山沢山抱っこしてあげた。