2019/3/10 妊娠34週で息子を死産

今はただ、もがくしかってない

棺に入れた手紙

棺に入れた手紙。
ーーーーーーーーーー

はるくんへ

はむちゃん!ようやく会えたね!!
ママもパパも皆んな、みーんなはるくんに会えるのをずっとずーっと楽しみにしてたんだよ!!
本当に、ようやく会えたね。
ママ、本当に嬉しいよ。
生まれて来てくれてありがとう。
ママの所に、ママのお腹に、
ママとパパの所に来てくれて、
ママとパパの所に生まれて来てくれてありがとう。
君は本当に可愛いね。
ずっと見てても飽きないよ。
小さくて、でも重くて。
眉毛と唇の薄さ、足の形はまさにパパ似で。
目と鼻はママ似なんじゃないかと言われていて。
本当に本当に可愛いよ、はるくん。

ずっと君を、はむちゃんを呼んでいたのはママとパパだよ。
ずっと君がお腹の中に居る時から呼んでた。呼び掛けてた。
そしたら、ボコってドンって強烈なキックとパンチ。もぞもぞと動くローリングで応えてくれたね。
そういえば、たまにピクっピクってしゃっくりしてた時もあったっけ。
胎動を確かに感じられた時、ママもパパも本当に嬉しかったなあ。
そうやって胎動を感じる度に、毎日幸せを噛み締めて。
君の胎動を感じる事が出来るママはこんなにも幸せなんだって。
教えてくれて、与えてくれて、幸せをくれて。
ママもパパも、本当に幸せ者だよ。


ちゃんと、産んであげられなくて本当にゴメンね…
苦しかったよね
辛かったよね
怖かったよね
痛かったよね
本当に、本当にゴメンね…


ママの事を、ママの命を助けてくれたんだよね。
助産師さんに聞いたんだ。
はむちゃんはもう『生まれた時には心臓が止まっていたんだ』って。
それでもそこから1時間くらい頑張ってくれたんだって。
明け方病院に着いた時、僅かに聞こえていた心音は、もう本当に最後の方だったんだ、って。
そこまで、ママとパパが病院に着くまで頑張ってくれたんだよね。
ママを守ってくれたんだよね。
『病院に着いたらもう安心だ』って。
そこまでママを、病院に着くまでママを守ってくれたんだよね。
きっと、はむちゃんの異変に気付かず、あのまま朝まで寝ていたら、ママはきっと死んでいた。助からなかった。
パパははむちゃんとママの、2人を同時に失う事になっていたかもしれない。
そんな最悪の事態にならないように、
君は命を懸けてママを守ってくれたんだよね。
ありがとう、はむちゃん。本当にありがとう。
ママを守ってくれて。
パパを守ってくれて。
ママも命懸けで君を産めて本当に良かった。
本当に、本当に君は優しくて強くて。
本当に、本当に立派だったよ。
本当に、本当にありがとう。

君の異変に、胎動が無い事に気付いていながら、
すぐに病院に連絡しなかった
すぐに病院に行かなかった
最低最悪のママを許さなくていいから
ママの事は嫌いでもいいから
ママの事は許さなくていいから
ママの事は恨んでもいいから
だけど、どうか、パパの事は嫌いにならないであげてね。
君の妊娠が分かった時、
心揺れてたママに勇気をくれたのは、君の妊娠を誰よりも早く、真っ先に喜んでくれたのは他の誰でもない、パパだったんだから。
パパは君の事が、はるくんの事が大好きだったんだから。
勿論、ママも君の事が、はるくんの事が大好きだったよ。
愛してるよ。
これまでも、そしてこれからも、ずっとずっと、
はるくんの事が大好きだよ。
はるくんの事を愛してるよ。

だからね、もう苦しまなくていいんだよ。
もう怖がらなくていいんだよ。
君は本当によく頑張ってくれたから。
もう頑張らなくていいんだよ。
今度はきっと、ママとパパが頑張る番だから。
もう苦しまなくていい。
もう怖がらなくていいんだよ。
今はただ、ゆっくり休んで。
君の顔は本当に綺麗で穏やかで、
まるでただ大口開けて寝てるみたいだねって言われたよ。
ママもパパもそう思う。
まるで眠っているみたいだね、って。
だからね、今はただ、ゆっくりと休んで。
安らかに寝てていいんだよ。
君の頑張りはママとパパが一番、皆んながちゃんと知ってるから。
今はただ、ゆっくりとおやすみ。

ーーーーーーーーーーーー

例え、どんなに形は変わってしまっても、これからもずっとずーっと一緒だよ。

ママね、
まだ自分に何が出来るかなんて分からないけれど、やりたいんだ、出来る事を。
残されたママが出来る事を精一杯やって。
一生懸命なパパを支えて。
いつか、
パパと一緒にそっちに行くから。
パパと一緒にそっちに行くから、待っててね。

パパはさ、頑丈だからとか言ってるけど、本当は弱くて脆くてママ以上に泣き虫だからさ。
はむちゃんが見ててくれないと、パパが寂しがっちゃう。
ママも相当の泣き虫で寂しがり屋だからさ、
見ててね。
見守ってて欲しいな。
はむちゃんが見ててくれたら、
きっと、パパとママは大丈夫だから。

そして、
いつかママが未熟じゃなくなった時、
ちゃんと『お母さん』になれる時が来たら、
またママのお腹に戻って来て。
そうしたら、
今度は必ず、ママが君を幸せにするから。
そうしたらママとパパが、
必ず二人で君を幸せにするから。
待ってるから。
待ってるからね、はるくん。

たった一週間といえど、大切な思い出をありがとう。
可愛い君に会えて本当に嬉しかったよ。
幸せだったよ。
ありがとう、はるくん。
ゆっくり寝てね。
ありがとう、ママとパパの大切な大切な家族。
大切な大切な息子。
優しくて強くて勇気ある立派な君を
ママははるくんを誇りに思うよ。
はるくんの事が大好きだよ。
はるくんの幸せを心から祈って願ってるよ。
沢山の幸せをありがとう、はるくん。

はるくんのママ・パパより