4/9 月命日前日
4月9日。
はるの月命日前日。
供える花を旦那と一緒に買いに行った。
その時に、移動中の車内で泣いてしまった。
こんな事をしてあげたかった訳じゃない。
こんな物を買いたかった訳じゃない。
こんな物、本当はいらなかった。
もっと他の物を沢山、買ってあげる筈だった。
沢山買ってあげたかった。
こんな筈じゃなかった。
以前ここに来た時は、確かにはるはお腹に居た。
こんな事になるなんて一ミリも疑いもしなかった。
本当ならば今ここに、はるは一緒に居る筈だった……
月命日が近いせいか。
はるの為の物を買いに行ったせいか。
唐突にはるの事を思い出し、途中で涙が止まらなくなった。
駐車場に車を止め、店内に入る前になんとか涙を拭いが、気を引き締めていないとどうしても唇が震える。
店内に入ってからもずっと、泣かないようにぐっと奥歯を噛み締めていた。
その後、見付けた水色の花を花束にして貰い買った。
けれど結局、自宅に辿り着く前にまた車内で泣いてしまった。
きっと、不安定になっていたのだと思う。
その日は何を見るのも辛く感じた。
自宅に帰り、花を花瓶に移す。
遺骨の置いてある台に花を供えると、寂しさが一層込み上げて来て。
そのまましばらく泣いてしまった。