2019/3/10 妊娠34週で息子を死産

今はただ、もがくしかってない

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

服とおもちゃ

02.パパが買って来てくれた服を着せてあげた03.おもちゃも一緒に買って来てくれた 夜、仕事を終えたパパがはるに服を買って来てくれた。買って来てくれたのは、熊の耳が付いた水色の帽子。同じ色をした服一式。 さっそくはるに着せてみる事にした。 しかし、…

出来た事

01.おっぱいをあげられた 「はるくんにおっぱいをあげましょうか!」 ここからは時系列的にはばらけてしまうが、病院側の配慮もあり、入院中に私がやれた事を書いていこうと思う。 まずは、はるにおっぱいをあげた話から。 術後、一般の病室に移された私。様…

入院中のメモ・リスト

やりたい事・やってあげられた事(リスト) ・沢山抱っこしてあげられた・沢山撫でてあげられた・沢山触ってあげられた・おっぱいをあげられた・パパが買って来てくれた服を着せてあげた・おもちゃも一緒に買って来てくれた・へその緒を一緒に切った、貰った・…

もしも、君だったなら

入院中、ずっと考えていた事がある。 それはーー『今、自分に出来る事』『はるの為にしてあげられる事』 今、自分に、ママに出来る事って何があるんだろう。泣く事しか出来ない訳じゃない。ずっとずっと考えていた。 そして考えてみた。もし、『私がはるだっ…

入院6日目 ②出産は命懸け

『立派なお母さんだ』 助産師さんの話の続き。話の中でその人が言ってくれた。 『出産は命懸けっていうけど、本当にそう。白春さんは命懸けではるくんを産んだんだよ』 「出産は命懸け」よく聞く言葉である。私は今まで、これは出産の大変さを物語る為の過大…

入院6日目 ①助産師さんの話

『しっかりとはるくんの分まで生きてください』 ーーーーーーーーーーーー 「これから先、どうやって生きていったらいいか分からない……」 夜中に泣きながら吐き出した話をもしかしたら聞いたのかもしれない。朝食後、血圧を計りに来た助産師さん。その助産師…

入院5日目 ⑤生きる先

真夜中。どれだけ経っても眠れず、動悸が激しくなり、堪らずナースコールを押してはるを連れて来て貰った。 はるを抱きながら看護師さんに話を聞いて貰った。 火葬の日まであと2日。火葬が嫌で嫌で仕方なかった。その気持ちを泣きながら吐き出した。 「今は…

入院5日目 ④揺れる感情

「お外に連れて行ってあげたかったな……」 病室の窓から見える景色を眺めて、そう呟いていた。 君の笑顔が見たかった君の声が聞きたかった笑って欲しかった動いて欲しかった泣いて欲しかったおっぱいをあげたかった動いて泣く君に悪戦苦闘したかった お外に出…

入院5日目 ③火葬という現実

火葬なんて嫌だ離れるなんて出来ない離れたくなんてない離れるなんて無理だよ けど……このままには出来ないこのままじゃいけない ドライアイスは寒い。冷たい。暗い。怖い。別室で一人で寝てるのかな?寂しい思いをしてるのでは?病室にいるママはずっと傍に…

入院5日目 ②タイムリミット

久々にシャワーを浴び、さっぱりして病室へ戻る。借りたドライヤーで髪を乾かしていると、義両親がお見舞いに来てくれた。慌てて手早く身なりを整える。前回義両親がお見舞いに来てくれた時は、ベットから起き上がる事すら出来なかったが、今はもうほとんど…

入院5日目 ①シャワー

入院5日目。看護師さんがシャワーを勧めてくれた。実に5日ぶりのシャワー。病室から少し離れたシャワー室に看護師さんの付き添いで連れて行って貰う。 初めて入る病院のシャワー室。こじんまりとしていたが、思っていたよりも綺麗だった。シャワー室へ行く途…

我が子を見て思う事

新生児用のベットで眠る君はまるでただただ寝てるみたいで。今にも目を覚ましそうで。頬は冷たくてもぷにぷにで。触ってると思わず遊びたくなってしまう程で。可愛い産毛。みずみずしくて小さくて柔らかい舌。おでこの広さや眉毛の拡がり加減はパパ似で。薄…

入院4日目 ③旦那との電話

旦那と電話で話をした。仕事の話やなんて事ない日常会話。どうでもいいくだらない話をいくつか。 それから、改めて旦那に手術当時の話を聞いてみた。そしたら、旦那が話してくれた。 帝王切開当日。手術室に彼だけが呼ばれた。その時はまだ、はるの人工呼吸…

入院4日目 ②誕生死

『誕生死』という本を貸して貰った。死産や流産を経験した人の実際の話を収録した本である。本を読んで泣いた。特に同じように妊娠34週で死産した人の話には涙が止まらなかった。 そして同時に、自分がとても環境に恵まれていると感じた。死産した人の中には…

入院4日目 ①真相

真夜中、日付けが変わって少しした頃。眠れずにいると助産師さんが様子を見にやって来た。 「あの、聞きたい事があって……」 私は思い切って切り出した。 はるが生まれた時の状況。手術時間。全身麻酔を打たれて意識を失ってからの事。母子手帳に書いてあった…

入院3日目 疑問

『病院へ着いた時、はるは生きていたのか?』 ーーーーーーーーーーーーーー失った物ばかりに目を向けると、辛くてどうしようもなくなってしまう。失った物はもう二度と取り戻せない程、大きくて何にも変えられないけれど…… 幸せをくれた。9ヶ月間。大変で辛…

入院2日目 ②意地で立ち上がる

午後。母と入れ違いで義両親がお見舞いに来てくれた。 「体調はどうか?」とか。「また次頑張ればいい」とか。確か概ねそんな感じの会話をした気がする。 私は昨年の12月末に結婚したばかり。その間、挨拶やら顔合わせやらで何度か2人に会いはしたが、それで…

入院2日目 ①担当医師

入院2日目。病院の朝は早い。朝7時。朝食が運ばれて来た。 けれども、私はいまだにベットから起き上がれない。勿論全く動けない訳ではなかったが、どうしても頭をベットから上げられない。可動式のベットごと上体を起こしてはみたが、怠さと気持ち悪さでそれ…

『お母さんなんだから!』

真夜中。ノックが聞こえた。看護師さんが様子を見に来た。堪えられず泣いていた私に看護師さんが力強く言ってくれた言葉。 「誰かに居て欲しい時は言ってくれればいい。(赤ちゃんを連れて来るタイミングは)自由だから!いつでもいいから!一人じゃないから!…

湧き上がる後悔と懺悔

『苦しい苦しい』ってきっと言っていた。 動かない。どれだけ呼び掛けても。叩いてみても。 ゴロンゴロン、と同じ位置に指が足が、ヘソの上、右脇腹の所にずっとあった。 動いているような気がした。そう思いたかっただけかもしれないし、実際は少しだけほん…

家族3人での時間

夜、旦那が病室に来てくれた。ナースコールを押して、はるを病室に連れて来て貰う。 「家族3人で過ごしたい」と助産師さんに伝えた。 初めて家族3人で過ごす時間。 代わりばんこではるを優しく抱っこする。じっくりと息子の姿を見てみた。 おでこの広さ。唇…

息子に会う

その日の午後。看護師さんがやって来て言った。 「赤ちゃんに会いますか?」 「会いたいです!」 私は即答した。まさか赤ちゃんに会えるなんて思ってもいなかった。はるに会いたい。本当にただそれだけ。はるに会う事に何の躊躇いもなかった。 ガラガラと音…

翌朝

翌朝。確か午前9時過ぎ位。旦那と母と義母が部屋にやって来た。 確か朝方に血圧を計り、ベルトのような物で固定されて釣り上げられ体重を計り。その後、私はベットごと一般の病室に移される事になった。 ガラガラと動くベット。揺れが酷く気持ち悪い。 病室…

現実

目が覚めた。今度は違う無機質な天井。 両親と義両親がいた。 ベットに寝かされ、動けない私。父はそっと私の傍に来て、何も言わずに手を握ってくれた。 「よく頑張った」言った父は泣いていた。 続いて母が私の手を握る。その手を強く握り返しながら、私は…

泣かない赤ちゃん

体感時間は1分にも満たない気がした。目が覚めた。何が起きたのか分からなかった。 ぼんやりする意識の中、誰かがそっと赤ちゃんを抱かせてくれた。 そして言った。 「残念ですが……」と。 泣かない赤ちゃん。揃って下を向く白衣の人達。その瞬間、全てを悟っ…

緊急帝王切開

夜間救急の入り口から入ると、看護師さんが待っていた。 促されるまま、血圧、体重を計り、そのままベットに寝かされる。 心音を取る為の装置をお腹に当てられ、心音を探る。ノイズ……なのか、ザラザラと音は聞こえるが心音がなかなか見つからない。ようやく…

早朝病院へ

その後、ベットに入ったのは確か、日付変わってからの午前1時位だったか。おかしいなとは思いつつも、とにかく夜も遅いので寝る事にした。 けれどもなんだか寝付けない。無理矢理眠ろうとしたが、結局すぐに目が覚める。 時刻は午前2時過ぎ。横になりながら…

2019/03/09.①

まだ日が浅いとはいえ、あの日を思い返すのはかなりの痛みを伴う事になる……だけど、書かなきゃ。書かなきゃいけない。忘れない為に。まだ記憶が新しいうちに。そんな使命感のようなものを何故だが無性に感じている自分がいる。たぶんきっと、分かってるんだ…

初めまして.

※※このブログでは死産について書いていこう思っています。※※ このブログを読んで、不快な思い、又は辛い思いをされる方ももしかしたらおられるかもしれません。読み進めるかどうかは自己責任でお願い致します。 初めまして。HAKUHARU(白春)と言います。(平成…

2019/04/02.

ようやく4月に入った。 ようやく動ける 動かなきゃいけない ……そう思っていた筈だったのに、現実はやっぱり理想通りには上手くはいかない。 とりあえず、以前書いていたブログは全て消した。 どうしてここに、君は居ないんだろう寒い冬が終わって、暖かい季…